椎茸のBBQ

嫌いな食べ物と言えば椎茸だった。

なんと言ってもこの見た目に、この香り。

宇宙人を食べてるみたいで結構嫌だった。

更にキノコ独特の食感とジューシー感。

野菜でもなく炭水化物でもなく、魚でも無く何かわからない感じ。

それがちょっとおっさんになって来た頃…

焼いても美味いし。煮ても美味い。天ぷらなんか最高やんかってなった。

という感じで、いつの間にか大好きな食材に変わっていた。

今回は美味い椎茸に出会えたって言う話。

時は、四万十市に家を借り住み始めて3日が経とうとしたとき。

100mぐらい離れたお隣の方が何か袋を持ってきてくれた。

それは今収穫した椎茸だった。

椎茸は日によって傘が開いてる時や、

しぼみ気味な時があって

今日は採り時だったらしく、

我らに持って来てくださったのだった。

この椎茸は倒した栗の木を乾燥させその木に菌をつけ2年ぐらいで食べ頃のサイズになるのだそう。

思っていたより収穫まで年月が掛かるのに驚いたが、それより目の前のキノコが食べたくてしょうがなくなり、

早速網で焼いて頂く事にした。

産地直送にも程がある採れたて新鮮な椎茸のBBQである。

人生初、ガチな焼き椎茸

網をコンロに置いて、椎茸を焼くだけ。

先ずはヒダの白い方を下にして、数分炙り、ひっくり返し火が通るまで焼く。

だんだんと焼けて来たキノコから水分が出てきて、この時点でなんとも言えない良い香りが漂う。

焼けてきたら、好みの量の醤油をタラっとかける。

キノコの水分と醤油が混じり美味さが可視化される。

食べる、美味い。

噛んだ時に肉汁と醤油とキノコの香りが広がり、山の肉とはよく言ったものだ。

次は我らの愛塩オーサワの天日塩

塩だけでも十分すぎるほど旨みがあり、驚く。

例えるならアオリイカなどを醤油で焼いても塩だけで食べても、美味い。

そんな感じだ。

オーストラリアのマッシュルームを思い出した。

そういえば8年前に一年間ワーホリで滞在していた時に、

ホワイトマッシュルームを良くたべていた事を思いだした。

ウールワースか、コールスか、もう一個なんて名前のスーパーか忘れたけど、

2〜30個ぐらい入って5ドルぐらいで売っていた気がする。

それを買って公園にある自由に使えるBBQコンロで焼いて食べるのだ。

頭を下にして焼くと汁が出てきて塩コショウや醤油で食べる。

この時、汁をこぼさないようにするのが最も重要だった。

人生初のちゃんとしたマッシュルーム、食べるまでの手軽さとその美味さに感動した。

サーフィンをしてはマッシュルームを焼いて食べるあの時もまた最高だった。

と思い返してると3つ目の椎茸が焼けてきた。

昼ご飯前でお米が炊き上がってないが豪華な前菜になった。

焼酎なんかもなんでも合うんじゃないかなっと思いながら頂いた。

そして椎茸がまだ20個ぐらいあり、いつでも食べれる贅沢な状況にもありがたく、ニヤニヤする。